母乳育児の考え方は様々です。母乳がいいことはよく知られていますし、母乳とミルクの栄養素や経済的な利点や欠点の比較はよく目にします。

「母乳の出がもうひとつ足りない。でも周りから母乳で育てて当たり前というようなことを聞いたり言われたりして、とてもプレッシャーになっている」「母乳で育てられないだめな母親だと落ち込んでしまう」など、母乳育児にストレスを抱えている方からのご相談をよくお受けします。

母乳育児はストレスを抱えながらするものではありません。母乳のことで悩みながら、一生懸命に努力してこれまで母乳をあげることができたのは、何よりも母親のあなたが頑張ったのです。母乳がすんなり出た人、トラブルがなかった人、それなりに悩みもあったでしょう。しかし、色々と努力しても母乳だけではどうしても足りないからミルクを足している。あなたは、赤ちゃんの最善の利益を考えてそうしたのですよね。それでいいのです。

母乳をあげる以外に、たくさんのお世話があります。赤ちゃんも健康で幸せ、母親も健康で幸せなのが一番です。赤ちゃんは笑っているお母さんが大好きです。完全母乳ではないから、よい母親ではないなんて絶対に思わないでください。ここまで努力したことを誇りに思って、これからの子育てをしてください。

母乳のことは、お母さんがやりたいようにやるのが一番です。今は努力のとき！と思うようなら、一緒にやってみましょう。そして、これからどうしていったらいいのかわからなくなったら、一緒に考えましょう。納得するまでやってみることです。理想に近づけるように、そのお手伝いをさせてくださいね。